毎晩、ノートを開く
MIDORIのMD Notebookに日記を書き始めて半年。書くこと、開くことの話。
日記を書こうと思ったきっかけは、デジタルからフィジカルに少しずつ移行しようと思ったからだ。ある夜、机の上にノートを置いて、万年筆を持った。
最初の一週間は、何を書けばいいかわからなかった。出来事を記録しようとすると「今日は〇〇があった」という文になる。それが面白くなくて、しばらく手が止まった。
止まっているうちに気づいたのは、書くことよりも開くことの方が大事だということだ。開いて、万年筆を走らせて、また閉じる。そのリズムがあるだけで、少しだけ何かを成した気分になる。何を書いたかは時間が経つまではあまり関係がない。
MDペーパーは筆記抵抗が均一で、書いているあいだ紙のことを忘れられる。道具の存在感が消えると、手が動いている感覚だけが残る。それが心地よくて、毎晩続いている。
半年経った今も、日記に何かを「残そう」とは思っていない。ただ、その日の夜に手を動かした、という事実だけが積み重なっている。あとで振り返ったときに、意味が立ち上がってくればそれはそれで嬉しい。